西アジア(中東)の文化遺産は、私たち人類の長いあゆみを教えてくれるだけでなく、未来をも考える機会を与えてくれます。しかし、これらの文化遺産は、歴史上、数多くの破壊、破損、盗難の憂き目にあってきました。
しかし、いつの時代にも心ある人々の手によって、これらの文化遺産は護られ伝えられてきたのです。
私たちは、21世紀になっても数多くの紛争と混乱の舞台となったイラク共和国の北東部に位置するクルディスタン地域で文化遺産保護の活動を開始しました。現地の政府機関、研究機関、大学などと協力しながら、この地域の文化遺産の保護について、日本の知識、経験、技術を伝える活動を行っています。
今後この活動がイラクと日本の友好の架け橋になることを強く望んでいます。
中部大学では、イラク共和国クルディスタン地域を対象として、2018年(平成30年)より文化庁委託・文化遺産保護国際貢献事業を実施しています。2018~2019年は、緊急的文化遺産保護国際貢献事業、2020年以降は、文化遺産国際協力拠点交流事業を受託しています。
私たちのプロジェクトは、以下の3点に要約できます。
- 文化庁
文化に関する総合的な活動、国際文化交流、博物館による社会教育の振興、ならびに宗教に関する行政事務を担当する文部科学省の外局。
- 中部大学
愛知県春日井市松本町にメインキャンパスをもつ日本の私立大学。1964年創設
- スレイマニヤ博物館
1962年に創設された、イラク共和国で2番目、イラク・クルディスタン地域では最大の規模をもつ博物館。近年、内部が大幅に改善された。
- スレイマニヤ博物館 Facebook
上記スレイマニヤ博物館のFacebookで最新情報はこちらに掲載される。
- 文化遺産国際協力コンソーシアム
2006年に設立された日本の海外における文化遺産保護を推進させるためにさまざまな機関・団体を結びつける協議会。